2009年11月10日火曜日

離婚:子どもにどう伝えればいいのか 描いた絵本

毎日新聞の記事をご紹介します。
まだまだ、日本では足りない領域の離婚の絵本。
離婚を子供に説明し、母親も不安やストレスから距離をおけると思います。
離婚したあとの母子家庭の方、
離婚して子どもの影響を心配してる方におすすめです。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

離婚:子どもにどう伝えればいいのか 描いた絵本、相次ぎ出版

離婚や再婚をテーマにした絵本や児童書がいろいろ出版されている 離婚で家族が離ればなれになる時。再婚して新たな家族を築く時。子どもにどう伝えたらいいのか。そんな課題をテーマにした翻訳絵本の出版が相次ぎ、注目されている。【山崎友記子】

ココ、きみのせいじゃない―はなれてくらすことになるママとパパと子どものための絵本
は、家庭裁判所の家事調停委員が米作品を翻訳した。

こぐまのココは両親の離婚で戸惑いや悲しみ、怒りなど、さまざまな感情を経験する。しかし、父と母の家を行き来しながら、離婚を受け入れていく。ココを通し、子どもが離婚後の新生活や、自分の気持ちとの付き合い方を見つけられるように描かれている。

各ページには親向けのコーナーもある。子どもに離婚を告げる時▽子どもの感情をどう受け止めるか▽学校へ報告するタイミング--などについてアドバイスしている。

発行元には「役立った」という声が多数届き、各地の家裁でも活用されているという。

絵本「パパはジョニーっていうんだ
」(BL出版、1260円)は少年ティムが離れて暮らす父と再会し、楽しいひとときを過ごす話。ティムは行く先々で会う人に「ぼくのパパだよ。ジョニーっていうんだ」と繰り返す。父への深い愛情と尊敬、それに応えようとする父の思いが伝わってくる。スウェーデン作品。

「ふたつの家の少女メーガン」(あすなろ書房、1260円)の主人公メーガンは6歳の女の子。両親が離婚を前提に別居中で、父母の家を行き来して暮らす。父、母、その恋人たちの行動が、子どもの目からクールに描かれている。米作品。

「ステップキンと7つの家族」(太郎次郎エディタス社、1785円)は、離婚や再婚による新生活に戸惑う子どもたちの物語。妖精たちが子どもの不安や痛みをくみ取り、小さな勇気を与えてくれる。大人向けガイド付きの米作品だ。

==============

◇一方的な表現にならないように/引っ越しや転校…説明する/自分を責めないように

◇傷ついた気持ちをぶつけない/大事な存在だとメッセージを

《子どもへの離婚の伝え方や、その後の接し方について「女性ライフサイクル研究所」所長で、臨床心理士の村本邦子さんに聞いた》

村本邦子さん 離婚が確実になった段階で、できれば両親で、無理なら一人でも、一方的な表現にならないように離婚を伝える。「お父さんとお母さんは、事情があって別々に暮らすことに決めた」などと告げ、「事情」は子の年齢に応じて説明する。誰とどこで暮らす▽引っ越しや、転校はするのかなどを説明し、安心させる。

「離婚は自分のせいだ、と自分を責める子も多い。だから『あなたが悪いわけじゃない』と伝えてほしい」と村本さん。………

毎日新聞 2006年9月7日 東京朝刊